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2020-09-04

一般的にかかる介護費の目安

要介護認定を受けることが決まると、それに応じて介護保険適用サービスの内容と給付される限度額が通知されます。

その段階によってケアマネージャーとともにケアプランを作成していくのですが、気になるのが一体介護にはどのぐらいの費用がかかるのか?という点ではないでしょうか。

 

要介護認定を受けた本人の収入ないし貯金が十分にあれば、自己負担額を気にすることなく希望の施設に入所して介護サービスを受けられますが、必ずしもそのように整った状態で介護受けられる人ばかりではありません。

 

大体の在宅介護における費用の相場と、施設に入所した場合の費用の相場について見直しておきたいところです。

 

在宅介護の費用相場(要介護3相当で算出した場合)

 

病院への通院を毎週1回の訪問看護に置き換える→1回8,190円 (週1回) 32,760円

食事や排せつを含む訪問介護→1時間3,950円 (平日5日間) 79,000円

リハビリのためにデイケアセンターに5時間以上6時間未満通う→1回8,030円(週に3回)

96,360円

介護者の負担を考えてショートステイを利用する→1回8,660円 (週1回) 34,640円

福祉用具を借りる→月額約25,000円

 

合計 267,760円   自己負担 1割26,776円

要介護3 支給限度額 270,480円

 

食費 一食500円×3食×約30日 45000円

水道光熱費 約10,000円

 

要介護2までは介助があれば本人が自力で身の回りのことをできるため、介護にかかる費用も介護者の負担も大きくはなりませんが、要介護3以上はプロの介護サービスが必要となることがほとんどです。

上記のような自宅介護と通所を混合の場合、介護保険適用サービスだけを見ると30,000円以内におさまるように見えますが、三食を全て準備することを想定すると利用するサービスを減らしても60,000円前後はかかります。

 

 

介護施設に入所した場合の利用料(初期費用)の相場

 

<民間施設>

 

介護付き有料老人ホーム 約20万円~30万円 (約60万円以上~施設によっては1,000万円を超える場合も)

住宅型有料老人ホーム 約10万円~15万円 (約20万円前後)

サービス付き高齢者向け住宅 約10万円~20万円 (約25万円前後)

グループホーム 約10万円~15万円 (約15万円前後)

 

<公的施設>

 

ケアハウス 約9万円~13万円 (約30万円前後)

特別養護老人ホーム 約8万円13万円 (なし)

介護老人保健施設 約7万円~13万円 (なし)

介護療養型医療施設 約7万円~13万円 (なし)

 

 

要介護4認定で給付限度額309,380円、要介護5認定で給付限度額362,170円となりますので、初期費用は自宅での介護に比べるとかなりかかる印象ですが入所できれば一定の自己負担で介護保険適用サービスを受けられることになります。

しかし昨今の超高齢化社会により施設の入所希望者が急増しているため、空きがない想定をして在宅介護をしながら施設の空きを待つケースがほとんどでしょう。

 

介護に関わる家族の人数や要介護度の段階も考慮に入れる

 

老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅といった施設は全面的に介護をお任せできますが、最初にまとまった金額の一時金が必要になる施設も多く、月々15万円~20万円の月額利用料金が向こう5年~10年継続することも加味しなければなりません。

 

一方の在宅介護をしながらデイケアに通所する、訪問介護のサービスを受けるのも一つの方法ですが、要介護認定を受ける本人にとって自宅が快適でも家族は介護のプロではありません。

24時間体制の介護が困難な場合は施設に入所することも視野に入れます。

 

このように費用の相場だけで見ると在宅介護の方が費用を抑えられる一面はありますが、支える家族の精神的負担や金銭的余裕、介護適用サービスを受けられる周囲の環境など最適で継続に不安のない介護の方法を見つけられるように、様々な観点から検討することが大切です。

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