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2020-08-21

介護について

現在の日本では約1億2600万人の総人口の中で、65歳以上の高齢者人口が約28%、15歳~65歳の人口が約60%、15歳未満が約12%という比率で推移しており、このまま進むと総人口が減少し高齢者の割合が40%を超えて介護と医療と保険の崩壊が起きる数値となることが指摘されています。

 

そこで考えておきたいのが、いつでも誰しもが両親、兄弟姉妹、叔父叔母の介護をする立場になる可能性がある点です。

今すぐに介護が必要になる人が周りにいないとしても、今後5年10年の間に起きるかもしれない身近なテーマとして考えておきたいところです。

「要介護」の前の段階に「要支援」の段階があるのをご存じですか?

 

要介護認定を受ける前に、今すぐに介護を必要としなくても近くに家族がおらず近い将来介護を受ける可能性がある、ピンポイントで身の回りの介助をして欲しい時がある時にサポートを受けられる制度です。

 

要支援1

・居室の掃除、洗濯、炊事、身の回りの世話の一部に何らかの介助(見守り、手助け)を必要とする。

・立ち上がり、片足での立位保持といった複雑な動作に支えを必要とすることがある。

・排せつや食事はほとんど自分でできる。

 

要支援2

・居室の掃除、洗濯、炊事、身の回りの世話の一部に何らかの介助(見守り、手助け)を必要とする。

・立ち上がり、片足での立位保持といった複雑な動作に支えを必要とすることがある。

・歩行や両足での立位保持といった移動に関する動作に何らかの支えを必要とすることがある。

・排せつや食事はほとんど自分でできる。

 

要支援は、混乱や意識の低下などが見られずなんとか日常生活を一人で送ることができてきる段階の方です。

この段階ですと、家族内でなんとかサポートをするのが当たり前のように考えがちですが支援をするご家族の日常生活に支障を来すほどサポートが必要となるような場合には、抱え込まずにプロの支援を受けることも選択肢の一つに入れておきましょう。

 

要介護の段階

 

要介護1

要支援1と2の状態に加えて、混乱や理解の低下が見られる場合は要介護1の段階に入ります。

 

要介護2

要支援1と2の状態に加えて、混乱や意識の低下だけでなく、排せつや食事に何らかの介助が必要となる場合は要介護2の段階に入ります。

 

要介護3

①掃除や洗濯といった自分の身の回りの世話が自分一人ではできない。

②立ち上がり、片足での立位保持といった複雑な動作が自分一人ではできない。

③歩行や両足での立位保持といった移動に関する動作が自分一人ではできない。

④排泄が自分一人ではできない。

⑤家族以外にはわからない程度の不安行動や全般的な理解の低下が見られる。

 

要介護4

要介護3における①~④がほとんどできない状態に加え、⑤の不安行動が明らかに多く全般的に理解の低下が見られる状態。

 

要介護5

要介護4の状態に加え、食事もできない。また⑤の不安行動が明らかに多く全般的に理解の低下が見られる状態。

 

要介護の認定を受けるには、専門の担当者による聞き取り調査と主治医の意見書をもとに割り出される介護に必要とされる時間が算出され7つの段階に分類された後、介護認定審査会の審査により要介護度を判定する仕組みとなっています。

 

いつか必要になる介護と向き合うために

 

要介護認定の前に、要支援の段階で本人がほとんどの生活を自力で送ることができるように早めに支援をスタートすることは、本人にとっても家族にとっても大切です。

介護が必要な段階になって急に自力でできないことが増えるよりも、今現在のサポートだけで十分に日常生活を送れる段階から介護に進んでしまう前に、自信を持って精神的にも肉体的にも自立した生活を送る意識を共有しておきましょう。

 

そして来るべき時に備え、どのようなサポートであれば家族内で無理なくできるのか、サポートと受けるにはどのぐらいの費用が必要なのか、介護保険は適用されるのかなどの詳細を確認しておくと心強いですね。

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